実施レポート

セラパークあそび隊!コラボレーション企画 ワークショップ「やってみよう!セラパの山で野焼き」

2023年11月25日(土)9:30-16:00

 

 当館、岐阜県現代陶芸美術館は「セラミックパークMINO(通称セラパ)」という複合メッセ施設に位置しています。セラパには、美術館をはじめ、さまざまなイベントに使われるホール、茶室や作陶館などさまざまな施設があるのですが、豊かな森や散策路など、四季折々の自然に親しめる場所があることも魅力のひとつです。
 そんなセラパの立地と魅力をいかして、「セラパークあそび隊!」とのコラボレーション企画としてワークショップ「やってみよう!セラパの山で野焼き」を開催しました。

 11月25日に実施したのは、2回連続講座の2回目、「野焼き」です。この日は10月に制作した作品を、山の脇に築いた簡易の野焼き窯で焼成しました。

今回は、熾火をつくった上にもみ殻を敷き詰め、その中に作品を埋めて作品をあたためていく方法を取りました。
主な燃料は、セラパの山の間伐材です。薪割りも自分たちで行います。
もみ殻があたたまってきました。炎と熱のめぐりは、なかなか思うようにはいきません。
もみ殻が温まりきったら、徐々に炎を大きくし、温度を上げていきます。
火をおこしてからおよそ6時間、薪を燃やし切って、作品を取り出します。

 火おこしの方法は、森林文化アカデミーの学生、福田さんによる「焚き火ワークショップ」で教えてもらいました。火のつけ方から、始末の方法まで、火の取り扱いを学びます。試行錯誤をして火を観察していると、「よく燃える木」や「じわじわ燃える木」があることに気が付きます。これがわかると、窯の炎の世話も、楽しくなりました。

 野焼きの魅力は、なんといっても「土がやきものに変化する」過程を見届けられること。焼きあがった作品は、粘土であったときと、色も、さわったときの感触も、叩いたときの音も、違います。じわじわと温かくなるもみ殻、ごうごうと燃える薪、炎のエネルギーを間近で感じると、やきものが秘める不思議にすこしふれられた感じがします。
 火を囲んで過ごす時間も、わくわくとした気持ちが盛り上がる時間でした。

 ご参加いただきましたみなさま、セラパークあそび隊!や森林文化アカデミーのみなさま、ありがとうございました。


(学芸員/林 いづみ)


―――基本情報―――

日時:2023年11月25日(土)9:30~16:00
場所:セラミックパークMINO 作陶館横
協力:岐阜県立森林文化アカデミー

つかったもの
・耐熱レンガ(窯用)
・薪、もみ殻(燃料)

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