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コレクション展 明治150年記念 1

近代の美濃陶芸1 明治期の革新

2018年4月14日(土)~8月19日(日)
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1  物語のイタリア
主催:岐阜県現代陶芸美術館

  ヨーロッパ南西部に位置する国イタリアは、地中海に囲まれた豊かな土壌と歴史を持つ国です。
14世紀以降盛んとなる色鮮やかなマヨリカ焼の伝統を持ち、また国内最大の窯業地として知られるファエンツァの町では1938年から国際陶磁器コンペティションが開催されているなど、現在に至るまでやきものと広く深い関係を持つ国でもあります。
イタリアの統一国家としての歴史は意外にも浅く、長らく地方統治が盛んであったこの国では、それぞれの都市の歴史や、その礎となる神話や物語が、身近で大切なものとして受け継がれていました。こうした神話や物語は芸術作品のモチーフとなり、現代陶芸のシーンにおいても主要な表現のひとつとなります。
本展は、当館コレクションのイタリア現代陶芸をその物語性に注目して展示するものです。
古典古代の建築に着想を求めたニーノ・カルーソ、幼少期に祖母や母から聞いたおとぎ話を創造の源泉としたフェデリコ・ボナルディ、イタリアにおける彫刻の伝統に向き合い、表現豊かな身体性をモチーフとするアルド・ロンティーニなど、豊穣な歴史を背景に作品をつむぎだす作家を中心として、さまざまな物語を想起させる作品をご紹介します。

2  日本の陶芸:器諸相 1950’s-60’s
主催:岐阜県現代陶芸美術館

八木一夫や山田光、鈴木治らによって前衛陶芸集団「走泥社」が1948年に発足して以降、器からはなれた形を探る前衛陶芸の動きが注目されます。その一方、文化財保護法が制定され(1950年、54年改正)、1955年からは重要無形文化財保持者(いわゆる「人間国宝」)認定が始まります。さらにデザインの分野でも、1957年からは「Gマーク」のシンボルマークで知られるグッドデザイン賞が開始するなど、ここでは、さまざまな新たな動きが交錯する1950年代から60年代に生み出された日本の陶芸の姿を、「器」という視点で当館のコレクションより紹介します。これらの作品には、当館の「個人作家」「実用陶磁器」「産業陶磁器」というコレクションの3本柱もあらわれています。器をめぐっての様々なやきものの姿をお楽しみください。

3  明治150年記念 近代の美濃陶芸1 明治期の革新
主催:岐阜県現代陶芸美術館 協力:多治見市美濃焼ミュージアム

岐阜県東濃地方は桃山期に志野や織部を生み出し、現代では国内外で有数の陶磁器産地として知られると共に、陶芸文化の進展に寄与しています。近代に入った明治期には、西洋への輸出を機に、技巧を尽くした作品が作られ、さらには、西洋の影響の下で、釉下彩などの技術革新が行われました。昭和の初めには桃山陶の復興が行われ、その後、陶芸作家たちが豊かな成果を上げてきました。
本展覧会は、近代の美濃陶芸を振り返る展覧会の第1回として、明治期の革新に注目するものです。明治期の美濃を代表する作品を取り上げ、特に西洋のアール・ヌーヴォーの潮流と日本の伝統を融合させた、釉下彩の作品にスポットを当てます。また、美濃における革新の歩みを、摺絵、銅版転写、釉下彩等の技法からも振り返ります。あわせて、同時期における国内の優れた作例を展示し、美濃陶芸と対照させます。このような展示によって、郷土ゆかりの陶芸について明治期の歩みと成果を紹介いたします。
平成30年度には全国で、明治以降の歩みを次世代に遺し、明治期の精神に学ぶ、「明治150年記念」事業が展開されます。岐阜県では「ふるさと岐阜 近代文化・芸術の誕生と中山道」というテーマで、岐阜県ゆかりの偉人たちが日本の近代化に貢献した足跡を辿り、顕彰します。本展覧会は、その第1部「近代文化・芸術の誕生と変遷」の一部をなすものです。

概要

会場
岐阜県現代陶芸美術館 ギャラリーⅡ
会期
*終了しました
2018年4月14日(土)~8月19日(日)
休館日
月曜日(ただし4月30日、7月16日は開館)、7月17日(火)
開館時間
午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
観覧料

一般330円(270円)、大学生220円(160円)、高校生以下無料
*( )内は20名以上の団体料金
*障がい者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名まで無料

主催
岐阜県現代陶芸美術館
関連企画

学芸員によるギャラリートーク*終了しました

2018年4月22日(日)、5月20日(日)、6月17日(日)、7月22日(日)、8月19日(日)
各回14:00~(約30分)
*展覧会観覧券が必要です。

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