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赤志野茶盌

(あかしのちゃわん) Tea bowl, Red-Shino type

吉田喜彦

(よしだ よしひこ) Yoshida Yoshihiko
2010年代
H 10.1cm W 14.0cm D 13.8cm

吉田喜彦は栃木県宇都宮市に生まれた。幼少期から芸術に親しみ画家を志望していたが、濱田庄司、石黒宗麿、荒川豊蔵らの陶芸作品と出会い、陶芸を志すようになる。当初は同じく栃木で活動していた濱田庄司に弟子入りすることを望み、諸般の事情により叶わなかったものの、濱田との交流は彼が亡くなるまで続いている。1956年に荒川豊蔵のもとに内弟子として入り、土作りから修業を積んだ。荒川の制作を間近で支える傍ら、その収集にも関わっている。1969年に独立。現在まで公募展覧会等に出品することをせず、作品発表の場は主にギャラリー等での個展と小規模なグループ展が中心であった。
1985年、師であった荒川豊蔵の逝去後、吉田は本格的に志野作品の制作・発表に取り組みはじめた。師の模倣に終わることのない作品を目指す中、歩き探した長石と、既に確立しつつあった特徴的なふっくらとした丸みを帯びたかたちが融合し、吉田の志野は完成した。その後も志野の研究は弛むことなく続けられ、1988年頃までには(主に)赤土を用いた器に鮮やかに発色した志野釉が特徴的な「赤志野」と呼ぶ茶碗の制作にも成功している。現在では白化粧に次ぐ作家の顔とも言える志野の作品群には、師との比較においてもその独自性が表れている。

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